第2話 “未来の買主様”を見据えたご提案

2025/06/12

物件を手放すという決断には、
“今の価値”だけではなく、“未来の買主様がどう見るか”という視点も欠かせません。

たとえば、
「うちは管理が行き届いているから大丈夫」
「今は空室も少ないから、まだ先でいいだろう」
──そう思われるお気持ちも、よく分かります。

けれど、未来の買主様たちは今、
想像以上に“シビアな目”で物件を見ています。

修繕履歴、空室の傾向、周辺競合の動き、管理会社との関係性。
そうした一つひとつに目を配りながら、
「この物件は、5年後も、10年後も、利益を生み出してくれるだろうか」
という“未来目線の審美眼”を持っています。

だからこそ、
「今のうちに動いておいた方が、買主の心をつかみやすい」
そんな物件が、実はたくさんあります。

修繕履歴を丁寧に整理し、写真を時系列でそろえるだけでも、
買主様の安心感は大きく変わります。

「もう少し家賃を下げれば埋まるんだけど…」
そう思っていた空室を、敢えてそのままにしておくことで、
「改善余地のある物件」として好印象を持たれるケースもあります。

大切なのは、
“売るために着飾る”のではなく、
“未来のご縁に備えて、整えておく”という姿勢です。

私は、売主様にとっても、買主様にとっても、
納得感のある「物件の未来図」を描けるように、
一棟一棟と丁寧に向き合い、最適なタイミングをご提案しています。

今、売るべきか。もう少し保有すべきか。
それを決めるのは、数字だけではありません。

“未来のバトンを、誰に、どのタイミングで渡すか”──
その視点で、いっしょに考えてみませんか。

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執筆者

高木 恵美

複数の業界で営業職を経験し、今は一棟収益マンションの仲介業を全国で行っています。
営業としての土台を築いたのは、リクルートでの4年間。厳しくも濃密な経験が、私の原点です。
感性を大切にしながら、物件の背景や売主様・買い主様の想いに寄り添い、同時に、数字や収支の分析など、専門性もしっかりと持ち合わせた“両輪”の姿勢で、誠実な取引を心がけています。